トースターの代わりにオーブンレンジやグリルで代用できる？温度は？

トースターは、パンを焼くために活躍する調理家電です。忙しい朝にセットするだけで美味しくパンを焼いてくれるので、愛用している方も大勢います。しかし、トースターがない場合、何か他のもので代用できないかと思っている方もいますよね。

トースターは、さまざまなもので代用は可能です。すでに自宅にあるフライパン・電子レンジ・オーブンレンジや、手軽に購入できる網などが使えます。トースターがなくても美味しいトーストを食べられるなんて、とても魅力的ですよね。

この記事ではトースターの代わりになるものを、代用品としてのおすすめ度と一緒にご紹介します。トースターの代表的な代用品「フライパン」で作るクッキーやケーキ、グラタンなどのレシピやオーブンレンジの代用法なども紹介するので、ぜひトースターなし生活の参考にしてください。

トースターは1つの調理家電として場所を取ります。すでにキッチンに物が多く置き場所がない方や、一人暮らしの狭いキッチンで収納スペースが作れない方は、代用品で十分です。

しかし、代用するものによっては焼くのに手間と時間がかかる場合もあります。トースターは安くて3,000円と手頃な価格で購入できますし、パンを焼く以外にも活用できます。代用品のメンテナンスや手間を考えてデメリットが多いと感じるなら、トーストを購入するのもおすすめです。

トースターの代用品として人気が高いのが「フライパン」です。どの家庭にも必ず一つはあって新しく買う必要がないので、節約になります。使いやすさで選ぶなら、鉄製かテフロン加工のフライパンを使うとパンがはりつきにくく、焼きやすいのでおすすめです。

【焼き方】

1. フライパンを温める。
2. 食パンを置き強火で短時間で焼き上げる。
3. 焼き色がついたらひっくり返して両面を焼く。

ホットプレートも、フライパンと同じくパン全面を均一に焼くのに向いているので、トースターの代用品として使えます。

ホットプレートは、プレートが大きめのものであれば一度に2枚焼けたり、パンを焼きながらおかずも作れるので、朝食の準備時短につながります。ホットプレートをお持ちの方は、これを機にトースターの代用品として使用してみてください。

【焼き方】

1. ホットプレートを温める。
2. バターをのせ、溶けたら食パンを入れて焼く。

トースターの代わりにオーブンも使用できます。ただ、気をつけなければいけない点があるので確認しましょう。

オーブンレンジのグリル機能を使用すれば、トースターとして使用できます。トースターの代用品としてよく紹介されるオーブンレンジですが、実はトーストを焼くにはあまり向いていません。

オーブンレンジは、設定された温度で庫内を一定の温度に保ちます。調理を始めても決められた温度までにしか上昇しないため、食材に火が通るのにも時間がかかるのです。

• トースターで焼いた場合：両面3~4分
• オーブンレンジのグリル機能：片面ずつ焼いて7~8分

上記の通り、オーブンレンジは表面にカリッと焼き目をつけるより、「中にじっくり火を通す」目的のもと作られているため、トーストを焼くのには時間がかかるのです。

オーブンレンジがすでに自宅にあってこれ以上調理家電を増やせない方や、トーストが焼けるのに時間がかかってもいい方は、グリル機能で代用が可能です。

【焼き方】

1. トースト機能を搭載しているオーブンレンジならトーストモードにする。
2. トースト機能がない場合はグリル機能に設定する。
3. 食パンに格子状の切れ目を入れておく。
4. 食パンを入れ7分～8分ほど焼く。
5. 両面焼きできないタイプのものは、途中でひっくり返して両面焼く。

コンロについている魚焼きグリルもトースターの代用品として使用できます。しかし、「魚の生臭さや焦げ臭さがパンに移るのでは？」と不安な方もいらっしゃると思います。ここでは、その疑問にお答えしつつ、魚焼きグリルで美味しくトーストを焼くコツをご紹介します。

結論、普段使用した後にお手入れをしていれば、魚の生臭さや焦げのにおいはパンに移りません。魚焼きグリルでパンを焼くと、パンに含まれる水分が蒸気となって流れるため、魚の臭いは移らないのです。

ただし焼き上がりをそのままにしておくと臭いが移るので、すぐに出すようにしてください。

【焼き方】

1. 魚焼きグリルを1分間予熱で温めておく。
2. 焼き網にアルミホイルを敷く。
3. パンを乗せたら強火で片面を1分～1分半焼く。
4. ひっくり返して1分ほど焼く。

魚焼きグリルは焦げやすいのがデメリットですが、トーストを美味しく焼くコツとして「高温＋短時間」があります。焦げに注意しながらも高温で焼くとサクふわっとした美味しいトーストが焼き上がるので、代用品としては優秀です。

玉子焼き用のフライパンでもトーストが作れます。手順はフライパンと同様です。小さいので一人前のトーストを焼きたいときに便利ですし、後片付けも簡単で手軽といったメリットがあります。一人暮らしでキッチンが狭くトースターを置く場所がないときにもおすすめです。

ただ、1人分しか焼けないので数人で住んでいる方には手間がかかります。大きめのフライパンで2枚焼いた方が時短になります。卵焼き用フライパンを持っている方は、一人暮らし向けの代用品としてちょうどいいです。

ホットサンドが好きな方なら、ホットサンドメーカーを使うのもおすすめです。一方で、パンが圧縮されるため、ふんわりしたトーストが好きな方には不向きです。

ホットサンドメーカーは、直火で使えるものならフライパンと同様の使い方で代用できます。また、セパレートタイプであれば圧縮せずに使用可能です。

お餅を焼く網でもトーストが作れます。一般的なサイズの網なら、食パンを1枚～2枚は焼けるので一人暮らしや二人暮らしにも使いやすいです。

ただ、お餅を焼く用の網を持っていない方も多いのでわざわざ買う必要があるのと、直火なので焦げやすいといったデメリットもあります。

【焼き方】

1. 網をガスコンロの上にセットして、1分ほど温める。
2. 片面ずつ弱火でじっくり焼いていく。

• 焦がさないように見ておく
• 油をひかない
• 代用品はあらかじめ温めておく

・焦がさないように見ておく

代用品を使用する場合は、ちょっと目を離したすきに焦がす場合があります。焼きアミやフライパンで代用する際、強火だと焦げやすいので焼き上がるまでは目を離さず見ておくのがおすすめです。

・油をひかない

フライパンや玉子焼き用のフライパンを使う場合は油を使いがちですが、パンが油を吸うので使わないようにしましょう。油分がないと焦げついてしまうなら、バターがおすすめです。バターを敷いて焼けば、表面がカリっと香ばしく焼き上がります。

・代用品はあらかじめ温めておく

トースターを美味しく焼き上げるコツは、高温と短時間での焼き上げです。オーブンレンジで代用するなら、あらかじめ温めておくのが大切です。お餅のアミを使う場合は強火だと焦げやすいので、弱火よりでじっくり焼き上げましょう。

オーブンレンジのオーブン機能でグラタンを作る時のコツは「温度設定と加熱時間」です。

• 設定温度：200~300℃
• 設定時間：10~15分程度

を基本として、オーブンでグラタンを焼いていきます。ただし、設定時間はお皿の大きさや人数分によっても異なります。以下の表を参考に、時間設定をしてみてください。

さらに、グラタンの中までしっかり火が通るようにするためには、オーブンレンジをあらかじめ200℃で予熱しておくのが大切です。庫内が温まっていないと、設定時間では生焼けになってしまいます。素早く焼き上げるためにも、予熱は重要です。

オーブン機能を使わなくても、フライパン1つでグラタンが作れます。今回はオーブンなし！フライパンで代用できる「マカロニグラタン」のレシピをご紹介します。表面に焦げ目はつけられませんが、簡単に美味しいグラタンが食べられますよ。

【必要な材料】

• マカロニ 100g
• 鶏肉 1/2枚
• 玉ねぎ 1/2個
• しめじ 100g
• サラダ油 大さじ1杯
• 牛乳 400cc
• 小麦粉 大さじ4杯
• バター 50g
• 塩こしょう 少々
• チーズ 50g

【作り方手順】

1. 鶏肉はひと口大に、玉ねぎは薄切りにし、しめじは手で小分けにする。
2. フライパンにサラダ油を敷いて1で切った具材を炒める。塩胡椒で味付け。
3. フライパンに水を入れてマカロニを加えて茹でる。水はマカロニがかぶるくらい。
4. 一回火を止めて小麦粉、牛乳、バターを加え、ダマにならないように丁寧にかき混ぜる。
5. 再び火をつけて炒める。
6. 牛乳を加え、とろみがつくまで混ぜる。
7. 再び火を止め、バターを加えて混ぜながら余熱で溶かす。

トースターの代わりにグリルでグラタンを焼く方法もあります。グリルでしっかりと焼き目がついておいしいグラタンが調理できます。下記に簡単にまとめるので、ぜひ参考にしてください。

1. グリル内を温める
2. 中火で焦げ目がつくまで焼き上げる
3. 温める前に焦げすぎないようにアルミホイルを被せる

オーブンで作るとなると予熱設定や時間指定が難しいですが、フライパンなら火力の調整だけで簡単にクッキーが作れます。

【必要な材料】

• りんご50g(A)
• 無塩バター50g(A)
• ブラウンシュガー70g(A)
• シナモンパウダー大さじ1
• 薄力粉100g
• ベーキングパウダー小さじ1/3

【作り方の手順】

1. 大きめのボウルに薄力粉とベーキングパウダーを合わせてふるう。

2. りんごは皮付きのまま3ミリ角に刻んで耐熱容器に入れる。

3. 材料(A)を耐熱容器に入れ、電子レンジ500Wで1回目3分・2回目2分と2回に分けて加熱する。

4. 3を1のボウルに一気に入れ、木べらで混ぜる。

5. 生地が重くなってきたら、手で混ぜてひとまとめにする。

6. 生地を大さじ1ほど手に取って丸め、ぺったんこにする。

7. フライパンを油をひかないで中火で熱したら、弱火にして6のクッキーをくっつかないように並べる。

8. 蓋をして7分ずつ表と裏をカリッとするまで焼く。

オーブントースターやオーブンレンジがないとケーキは焼けないと思っていた方もいるかもしれません。しかし、実はフライパンでもケーキを焼くのは可能で、最近は「フライパンケーキ」が手軽で簡単、と非常に注目を集めています。

今回は特に人気のフライパンで作るりんごケーキのレシピをご紹介します。

【必要な材料】

• 無塩バター100g

• 製菓用薄力粉100g

• 砂糖100g

• 卵2つ

• ベーキングパウダー小さじ1

• りんごスライスしたもの適量/すりおろしたもの40g

【作り方の手順】

1. 無塩バターを常温に戻しておく。

2. ボウルに無塩バターをいれ、泡立て器でクリーム状に練る。

3. ボウルに砂糖を入れてすり混ぜ、次に卵を加えてさらに混ぜる。

4. 薄力粉とベーキングパウダーを合わせて粉ふるい器でふるい、ボウルに一度に加えてヘラで混ぜる。

5. りんごをスライスしたものを、火にかける前のフライパンに放射状に並べる。

6. 残りはすりおろし、汁ごとボウルに加えて混ぜます。

7. フライパンのりんごの上に平らに生地を流し込み、蓋をして弱火で焼く。
8. 18分ほどで一度ひっくり返し、また蓋をして弱火にかけ、4~5分焼く。
9. お皿に移して粗熱を取ったら完成。

オーブントースターは、トースト以外にもさまざまなグリル料理に適しています。チーズ料理や焼き芋、そして実はクッキーやケーキ、スコーンなど簡単なお菓子作りにも適しています。

お菓子作りをする機会が多いけれど、本格的なオーブンレンジは高すぎて手が出ないといった方は、比較的安く5,000円前後で購入できるオーブントースターの購入を考えてもいいかもしれません。

オーブントースターでオーブンレンジを代用するのは「可能」ですが、両方の特徴の違いを押さえると、代用する時に注意する点が出てきます。確認していきましょう。

上記の通り、オーブントースターとオーブンレンジは、似ているように見えて実は調理の目的が異なります。この違いをふまえるとオーブントースターでオーブンレンジを代用する時は、

• 食材をレンジでチンするなどしてあらかじめ火を通しておく。
• 食材が焦げやすいので、上にアルミホイルをかぶせて焼く。

の、2点について注意する必要があります。オーブントースターはオーブンレンジよりも火の当たりが強いので、オーブンと同じように焼こうとするとすぐに焦げてしまうため、アルミホイルで火のあたりを防ぐ必要があります。

オーブンレンジと同じ庫内の温度に調節して、オーブントースターで料理やお菓子を作りたい方のために、ここでは大体の焼き加減の目安をご紹介します。

オーブンの種類や機能により異なるので、あくまでも目安ですが、1000Wか600Wでトースターを設定した時の庫内温度は以下の通りです。

オーブンレンジのレシピをトースターで対応させる時には、この庫内温度目安を参考に設定してみてください。庫内温度が高すぎると、食材が生焼けのまま表面だけ丸焦げになる場合もあるので、失敗しないように少しずつ様子を見ながら焼いてください。

これまでトースターの代用について紹介してきましたが、逆にトースターをオーブンレンジの代わりに使えるか気になりますよね。結論として、工夫次第でトースターをオーブンレンジの代わりに使えます。ポイントは、余熱とこまめな確認です。

目安として、設定温度を180〜200℃にしたい場合は1000wで、160〜170℃は600wに設定して余熱します。余熱がないとうまく焦げ目がつかないので、必ず余熱してください。短時間で焦げ目がつくので、食材のあらかじめ加熱（レンチン）をおすすめします。

また、トースターはオーブンレンジと比べ、火の当たりが強いので焦げやすいです。こまめに焼き加減を確認し、焦げそうならアルミホイルを被せて対応しましょう。

魚焼きグリルでの代用も可能です。魚焼きグリルはトースターに比べてオーブンレンジに熱源が近いので、ピザ・グラタンなど表面をこんがりさせたい料理に向いています。

火加減は180〜200℃に合わせるなら強火・160〜170℃に合わせるなら中火で使用するのがおすすめです。しかし安定した温度は保てないので、お菓子などのじっくり焼く料理には適していないため注意しましょう。

トースターを買っても置き場所がなく時々しか使わないなら、他のもので代用できます。それぞれに使い方は異なりますが、トースターで焼くよりも美味しくなるので試してください。トースター代も節約できて一石二鳥です。